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京都国立博物館で開催されている、佐竹本三十六歌仙絵 https://kasen2019.jp/へ行きました。
藤原公任に選ばれた、三十六人の歌詠み人の肖像を描いた、三十六歌仙絵。
中でも、旧秋田藩主 佐竹侯爵家の伝わった歌仙絵は、特に優れていて、佐竹本と呼ばれています。
それが、佐竹家から売り出され、売却先も持ち切れず、高価なために買い手がつかず、海外流出の危機にありました。
そこで、益田鈍翁https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%8A%E7%94%B0%E5%AD%9Dらが中心となって、歌仙ごとに
分割し、共同で購入することを決定しました。
「絵巻切断」日本美術史上を揺るがす大事件となりました。今からちょうど100年前のことです。
分割された歌仙絵は、それぞれの所有者によって、趣向を凝らした表具を施されて、掛軸にされました。
三十六歌仙に住吉大明神を加えた、37枚に分割された絵は、時代の波に翻弄され、多くの歌仙絵が、持ち主を転々としたりして、数奇な運命をたどります。
そして、ここに31点の歌仙絵が、終結しました。
展示は、前後期に分かれますが、後期も是非行きたいと思います。三十六歌仙以外の展示も素晴らしく、見所満載です。
あまり知られてないのか、思ったより空いていて、ゆっくり見られるのはうれしいですが、開催期間も短いので、多くの人に観て頂きたいと思います。