JUGEMテーマ:着物 きもの
西村です。
帯屋捨松では、経糸を整経したら自分たちで圣継ぎをします。
今回は4800本の糸で、2本ずつ継ぐので2400回結びます。
耳も入れると2480本です。
これは織物全体で言うとやや多い方かと思います。
赤色の経が終わったので、紫色の経に変えるという作業です。
ベテランの職人さんと向かい合って始めます。
機の真ん中から左右に継いでいきます。
左手で両方の糸を持ち、右手で糸を出して張った状態で継ぎます。
糸の色は白に近いほど見えやすく、
この濃い紫色は少々見えずらく、時に糸を落とす原因にもなります。
もし間違えてもすぐ分かるように、畦竹という竹を1本交代に入れてあり、
それが糸の居場所を正確に教えてくれています。
2400回結ぶのを2人でするので、ひとり1200回
一回も飛ばすことなく正確に継いでいくことが大切です。
だいたい2時間半、かかります。
新人のころは、手や腰が痛くなって辛かったですが、
要領を得ると楽に継げるようになります。
全部が継げたら、結び目を前に越してやります。
「節越し」と言います。
この時、結び目がほどけたり、糸が切れたりすることもあるので
慎重に巻いていきます。
1本飛びましたが、何とか越せました。
これで新しい経になりました。
あとは張り弛みを整えると織ることができます。