JUGEMテーマ:着物 きもの
岩田です。
糸自体が細いスガは、絡まりやすくスガが乱れて繰れなくなることがあります。
そんなとき活躍するのが、手繰り道具の「たたり」です。
写真のように三角形になるように配置し、そこにスガを掛け枠に繰っていきます。
糸が細いので糸口を見つけるのも一苦労です。
糸口を見つけても途中で切れていたり、絡まり糸が出なくなったり、進んでは止まりの繰り返しです。
かなり根気のいる作業です。
この糸口とは、巻いてある糸の端のことをいいます。
糸口から糸を引いてくると、するすると取り出せることから、物事の手始め・手がかりと言う意味で使われるようになったそうです。
手間暇かけて糸を繰るよりも、新しく染め直した方が効率がいいかもしれませんが、最後まで無駄にしないという精神が息づいています。
最近でこそ、SDGsや持続可能な開発目標とか言われてますが、西陣では昔から実践しています。